2007年08月06日 第9911号


年金システムの再構築には住基ネットとの「分散型連携」を(8月6日号)


▼小室裕一立教大学特任教授からの寄稿「年金システムの再構築にむけて」をお届けします。小室氏は自治省OBで、執筆時の本職は、財団法人地方公務員等ライフプラン協会常務理事、8月1日付で財団法人 地方自治情報センター理事長に就任しています。論文は、年金システムへの信頼を回復するために住民基本台帳ネットワークと連携する必要性を指摘。ただし、わが国では、米国のように多くの個人情報を一つの番号に集約することはせず、国民の安心と効率に配慮した分散型連携システムとなっているとし、「今後、さまざまな個人情報を抱える医療・年金等の社会保障について、個人情報保護に十分留意しつつ、効率的かつ国民の安心・信頼を得られるようシステムの構築をするに当たり、分散型連携システムは大きなヒントとなろう」としてイメージ図を提示しています。大学教授として書いた論文ではありますが、今後のわが国の各種公的システムの方向を強く示唆しており、関係者は必読です。


▼経済産業省がまとめた、中心市街地活性化など魅力あるまちづくりのこつを分析した「まちづくりの秘訣(ひけつ)」についても解説。うまくいっている各地のまちづくりの事例を基に、「訪れる消費者の目線に立つ」など共通の成功要因を抽出しています。


▼「道標」では、石原正敬三重県菰野町長が「基礎自治体の『人づくり』」と題して、学校、地域、行政という3分野に分けて、その重要性を熱く語っています。


目 次


寄稿 年金システムの再構築にむけて……2

 「分散型連携」で効率と安心を両立

 ─住基ネットは社会的インフラ─


開かれた行政……7


「世紀の天体ショー」に期待と不安─十島村……13


新刊案内 「平成大合併と広域連合」……14


まちづくり成功の共通要因を抽出─経産省……10

 「消費者目線」「楽しみ方提案」など

 ─9つのキーワードに凝縮─


7月の地方選挙結果……15


6月定例会の意見書採択状況(2)……16


政界メモ 参院選で歴史的大敗─自民……20