早読み行政誌

TPP、農業の海外展開チャンス(8月3日〜7日号)

地方行政

【8月3日号】 再生可能エネルギーを地域で生み出し、地域で消費するエネルギーの「地産地消」。この取り組みを地域住民が一体となって進め、地域振興に役立てているのが、神奈川県小田原市だ。食総合プロデューサーの金丸弘美氏が、全国の地域おこしの現場を歩く連載「新・地域力と地域創造」の12回目で取り上げた。また、一般社団法人「地方行財政調査会」の設立40周年を記念した行財政研修東京セミナーのパネルディスカッション(パネラーは日本創成会議を主催する増田寛也元総務相や、藤原忠彦全国町村会長ら)も詳報。

【8月6日号】 人口減少局面での効率的な自治体運営を考える木曜隔週連載「自治体経営の生産性改革」は4回目。世代や生活シーンに応じた住民の「幸福実感一覧表」を作成し、これを行政施策と連動させて選択と集中により住民福祉を向上させている岩手県滝沢市の事例を紹介した。

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内外教育

【8月4日号】 学校法人河合塾(河合弘登理事長)は7月17日、東京都中央区内で「高大接続改革シンポジウム」を開催した。文部科学省担当者の講演や、同塾が提案する思考力・判断力・表現力を問うサンプル問題の発表などに、高校・大学関係者ら300人以上が聴き入った。当日の模様を2回にわたってお伝えすることにし、初回は文科省の義本博司官房審議官(高等教育局担当)の基調講演を中心に紹介する。

【8月7日号】 文部科学省は7月27日、学校が抱えるさまざまな業務について、主な担当者や感じている負担感などを調べた「学校現場における教職員の業務実態調査」の結果を公表した。それによると、教諭にとって、「国や教育委員会からの調査やアンケートへの対応」「研修会や教育研究の事前レポートや報告書の作成」「保護者・地域からの要望・苦情等への対応」などに対する負担感が高いことが分かった。いずれも「子どもと向き合う」という本来の業務とは異なるもので、文科省は、調査結果を踏まえ、教職員の負担軽減や多忙感の解消に向けたガイドラインも併せて策定。業務改善の考え方や具体的方策、先進的な実践例などを紹介している。

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厚生福祉

【8月7日号】 長期連載「サ高住の現状と課題」は第49回。サービス付き高齢者向け住宅をビジネスとして見た場合の論点として、用地や建物の確保の形態について考察している。各地の福祉や医療を担う組織を紹介する「地域を支える」は、山形市のNPO法人輝きネットワークにスポットを当てた。同ネットワークは、障害者が働く就労継続支援施設を運営。そこで作られた食品や雑貨などをインターネット仮想商店街「楽天市場」で販売するユニークな手法を取っている。

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税務経理

【8月4日号】 税制・税務のコーナーでは、来年度予算概算要求で、地方創生の目玉施策として創設される自治体向け新型交付金の要求額が約1080億円に固まったことなどを報じた。これに対し、ニュース詳報で取り上げた夏の全国知事会の論議では、期待を大きく下回る額であることから、「国の本気度がよく分からない」と不満を募らせている状況をリポートした。全国特集「都道府県・政令市の2014年度税収決算見込みと特色」の第2回は、神奈川県、大分県を掲載した。「私の苦心」は、金沢市の税務課を紹介している。

【8月7日号】 7月の国税庁長官の交代を皮切りに、全国の国税局長の交代や総務省幹部らの異動が続いている。新国税局長の横顔を紹介する「ぷろふぃる」欄の第1弾として、福岡の垣水純一氏を掲載した。以前よりコンパクトなサイズの欄としたが、注目されている北九州市の暴力団トップの脱税事件捜査のため、国税としても県警や地検と連携していく意欲などを語っている。ニュース詳報は、大筋合意に至らなかったTPP閣僚会合と、平均時給18円引き上げとなった最低賃金審議会答申を報じた。都道府県・政令市の14年度税収決算見込みの第3回は、茨城、栃木、新潟、岡山の4県を掲載。「私の苦心」では、鳥取県の中部県税事務所を紹介している。

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金融財政ビジネス

【8月3日号】 「TPPで日本の農業は崩壊か」と題する解説を掲載した。先に開かれたTPP閣僚会合は大筋合意見送りとなったが、筆者はTPPが日本農業に与える影響について「何も恐れることはなく、逆に海外へ展開するチャンス」と説く。さらに、「TTPによって関税が撤廃され海外から安いコメが輸入されれば、価格維持のための減反政策は有名無実化する」として、プロ農家育成へ向けた改革の好機であると強調する。

【8月6日号】 政府が先に閣議決定した「骨太方針」に関し「始動する経済・財政一体改革」と題する分析記事を掲載した。今年の骨太の最大のポイントは「新しい財政健全化計画としての性格が色濃い」と指摘。歳出削減を進めるためには「相当な戦略や歳出ルール、政治的リーダーシップが求められ」としている。

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