早読み行政誌

企業業績の先行きに暗雲―16年3月期決算(5月16日〜20日号)

地方行政

【5月16日号】 人口減少が深刻で、今夏の参院選ではそれぞれ隣県との合区も行われることになった鳥取県と高知県のトップが、「人口減少時代に打ち勝つ」をテーマに東京都内で講演した。内外情勢調査会の企画で、開催は先月19日。iJAMPで同日簡単に報じたが、このたび、本誌で改めて特集した。尾崎正直高知県知事が雇用創出に向け取り組む「地産外商」、平井伸治鳥取県知事の「ないこと」を武器したPR戦略などの詳報を、ぜひ本誌で。

【5月19日号】 2月中旬から続いてきた木曜連載「ファシリティマネジメントを考える」は、本号が最終回。施設の効率的な管理運営に資するファシリティマネジメント(FM)で成果を挙げている3自治体を紹介した。▽全庁的に財産管理調整を行う会議体を設置し、精力的に不動産処分を進める青森県▽施設の残存不具合率(FCI)の情報共有を通じ、全庁で公共施設の保全整備予算を増額させた東京都武蔵野市▽資産経営の観点からFMを導入し、公会計と連動して施設管理をしている浜松市。事例紹介を通じ、他の自治体にも積極的な取り組みを促している。

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内外教育

【5月17日号】 巻頭インタビューにご登場願ったのは、2020年にオリンピック・パラリンピックを迎える東京都の中井敬三教育長。五輪・パラリンピックを「子どもたちの成長を育む格好の生きた教材」として、今後の共生社会、グローバル社会で活躍する人材の育成に取り組む考えを示した。また、子どもを取り巻く環境の複雑化や教員の負担増加が進む中、学校運営への支援が必要と指摘。「チーム学校」の考えなども踏まえた多様な取り組みにより、教育の質の向上につなげる必要があると訴えている。

【5月20日号】 馳浩文部科学相が先日、記者会見で「教育の強靱(きょうじん)化に向けて」と題する見解を公表した。学習内容を減らした「ゆとり教育」との「決別宣言」なのだという。背景には、次期学習指導要領の目玉とされるアクティブ・ラーニングが、ゆとり教育復活につながりかねないとの懸念が、複数の国会議員らから寄せられたこともあったようだ。今号の「インサイド」欄では、その辺りの事情を文科省詰めの記者が解説。また、巻末コラム「ラウンジ」の匿名筆者は、決別宣言の内容、意図を「さっぱり理解できない」とし、教育現場に「かえって混乱を招かないか」と懸念する。

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厚生福祉

【5月17日号】 長期連載「第7次医療法改正をめぐって」は第5回。医療法人関連の改正のうち、「理事」に関する条文を解説する。「インタビュールーム」は、沖縄県で就職希望の障害者をきめ細かくサポートする障害者就労支援センター「さわやか」所長の中原弘道さんが登場する。

【5月20日号】 巻頭特集は「熊本地震・現場からの報告」。特別養護老人ホームなど、地震で被災した高齢者施設の困難な状況を現地から報告する。障害者の社会参加の障壁を取り除くために必要な経済的負担について、民間事業者などを対象に助成する兵庫県明石市の「障害者配慮条例」の解説も掲載。「インタビュールーム」は、急性期病院でありながら在宅医療やリハビリテーションにも力を入れる「調布東山病院」の小川聡子院長が登場する。

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税務経理

【5月17日号】 「ニュース詳報」は、パナマ文書が公表され、日本企業でもタックスヘイブンを利用する動きがあったことを取り上げた。連載中の都道府県・政令市2016・15年度税収見通しの第16回は、秋田県、栃木県、川崎市を掲載。「私の苦心」は、奈良県の市町村振興課課長補佐が登場し、行財政だけでなく環境、まちづくりなど多くの分野で県と市町村が連携・協働する「奈良モデル」を紹介。税務面でも「ネットワーク型協働徴収」を実施し、一定の成果が上がっていると説明している。

【5月20日号】 「経理のページ」では、上場企業の16年3月期決算を取り上げた。中国経済の減速などの影響で経常利益は前年度より大きく鈍化しており、為替相場の変調に伴う「アベノミクス」の息切れも加わり、企業業績の先行きに暗雲が漂っている。連載中の地方税収見通しは、新潟県、沖縄県、熊本市を掲載。「私の苦心」では、07年に財政再建団体となった北海道夕張市の財務課に4年前に派遣された経験を持つ道庁職員が登場。債務を抱えている市税滞納者に対する生活再建型の家計相談で、「過払い金」の解消に取り組んだ苦労などを語っている。

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金融財政ビジネス

【5月16日号】 「News Eye」のコーナーで、中期国債ファンドの新規販売停止を取り上げた。日銀のマイナス金利導入で利回りが低下、安定運用が難しくなったのが理由。かつては人気商品だったが、36年の歴史に幕を下ろす。「経済東奔西走」では、業績低迷が続く米ヤフーの再建問題を紹介。中核事業の売却先選びが大詰めを迎えているという。

【5月19日号】 難民問題、英国の離脱論議などに揺れる欧州連合(EU)の今後の課題を探る「EU、辺縁から三つの『爆弾』」と題する解説を掲載した。EUが雲散霧消することは考えにくいが、持続可能な制度設計が必要と訴えている。「三都物語」は、米大統領選で共和党の指名獲得を確実にしたトランプ氏の集会をリポート、「スポーツサロン」では、全米オープンゴルフ出場を目指すゴルファーたちの熱い思いを伝えた。

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